Vol.001

医療現場をさまざまな技術や立場で支えるプロフェッショナルたち。
手術室で患者さんの全身を守る麻酔科医、
病院のチームを縁の下から支える薬剤師。
本誌では紹介しきれなかった、仕事への想い、将来の展望からプライベートなどをご紹介します。

東京慈恵会医科大学西部医療センター
麻酔部 医師 蓮沼 潤さん(2020年入局)
 

主な業務内容は?

最近は「ロボット麻酔」(自動麻酔システム)の運用にも携わっています。患者さんのデータをもとにロボットが麻酔薬の投与量を調整し、術中の維持をサポートしてくれるシステムで、現時点では国内の導入施設はまだ十数施設ほど。

なぜ麻酔科医の道へ?

実習や研修を経る中で、特定の臓器だけでなく患者さんの全身状態を診られること、自分が選んだ薬の効果が術中にすぐ返ってくる麻酔科の仕事が自分に向いていると感じたんです。

休日の過ごし方は?

映画や美術館巡りで頭を切り替えています。仕事とはまったく別の刺激が、いい気分転換になっています。

仕事のやりがいは?

「安全であって当たり前」の世界ではありますが、自分が思い描いた通りの麻酔管理ができ、患者さんが痛みなくスムーズに覚醒できたとき、大きな達成感を覚えます。

麻酔科の仕事で、正直、怖いと思う瞬間はありますか?

正直、今でも怖いです(笑)。ミスをすれば直接患者さんの命に関わる仕事だという緊張感は、9年目になっても変わりません。だからこそ、準備と確認を怠らないようにしています。

ロボット麻酔は、将来どこまで発展すると思いますか?

現時点では患者を「眠らせて、維持する」領域がメインですが、将来的にバイタル管理全体の自動化へ発展していく可能性もあります。麻酔科学会の方針上、すぐには難しいと思いますが、今は人とロボットの最適な協働を模索している段階です。

同世代の麻酔科医にメッセージをお願いします。

どこの施設も人手不足で、本当に大変な日々だと思います。自分もそのなかで働く一人として、一緒に頑張りましょうとしか言えないのですが(笑)、それが偽らざる気持ちです。

仕事のミカタ!

「職場の仲間」
手術と手術の合間、スタッフルームで仲間と交わすたわいのない話が、何よりのストレス解消です。困ったことや反省もサラッとシェアできる風通しのよさが、今の自分を支えてくれています。

 
 
 
東京慈恵会医科大学西部医療センター
薬剤部 薬剤師 行川 洋平さん(2008年入局)
 

主な業務内容は?

現在は当センターの購入管理担当主任を務めつつ、1日の大半は抗がん剤の調製(ミキシング)を中心とした注射薬の調剤に当てています。

なぜ薬剤師の道へ?

化学が好きで応用化学を考えていたのが、気づいたら薬学志望になっていました(笑)。後悔はまったくないですよ。18年続けて、そう言えるのが答えです。

休日の過ごし方は?

庭や実家の畑で家庭菜園をしています。今年はレモンやブルーベリーなど果物も増やしました。ドライブも好きで、妻や互いの両親と旅行に出かけるのが大切な時間です。

今後の展望は?

AIや機械化の進展で、薬剤師の役割は物の管理から「対人」「チーム内でのタスクシェア」へと移行する転換期を迎えます。現場スタッフがうまくシフトできる環境を整えることが、今の自分に課せられた役割だと感じています。

コロナ禍で、一番大変だったのはどんな場面でしたか?

消毒剤の品薄状況が続いたことです。当時は附属病院(本院)の購入管理を担当しておりましたので、系列の各病院から「○○がない、どうにかならないか」と毎日のように連絡があり、メーカー・卸との調整の日々でした。その後のワクチン接種事業では、みなと保健所・港区薬剤師会と連携してワクチンの調製講習会も開きました。

仕事で心がけていることを教えてください。

病院全体として、何が最善かを常に意識するようにしています。薬剤部だけが効率化しても意味がない。若いスタッフへの指導でも、自分の担当業務の外側に目を向けることの大切さを伝えるようにしています。

全国の薬剤師へメッセージをお願いします。

まず、ご自身の体と心を大切にしてください。認定資格の取得など、仕事の合間に無理をしがちな職種ですが、疲弊した状態では安全な医療は提供できません。お互い、オンとオフを切り替えながら、長く活躍していきましょう!

仕事のミカタ!

「チョコレート菓子」
もう少し頑張りたいとき、手に取るのがチョコレート菓子。後輩とのコミュニケーションにも役立ちますよ。

 
 
 

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