■ 2022年(令和4年)診療報酬改定
外来感染対策向上加算の新設及び感染防止対策加算の見直し
外来感染対策向上加算の新設
診療所について、平時からの感染防止対策の実施や、地域の医機関等が連携して実施する感染症対策への参画を更に推進する観点から、外来診療時の感染防止対策に係る評価が新設されました。
感染防止対策加算の見直し
これまでの感染防止対策加算による取組を踏まえつつ、個々の医療機関等における感染防止対策の取組や地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策の取組を更に推進する観点から、感染防止対策加算の名称を感染対策向上加算に改めるとともに、要件が見直されました。
■ 感染対策向上加算
感染対策向上加算1
感染対策向上加算1 | |
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点数 | 710点 |
算定要件 | 入院初日 |
施設基準 |
感染防止対策につき、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3に係る届出を行っている保険医療機関等と連携していること 他の感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関との連携により感染防止対策を実施するための必要な体制が設備されていること |
届出基準 | (外来感染対策向上加算の届出がないこと) |
感染制御チームの設置 |
以下の構成員からなる感染制御チームを設置 ・専任の常勤医師(感染症対策の経験が3年以上) ・専任の看護師(感染管理の経験5年以上かつ研修修了) ・専任の薬剤師(病院勤務経験3年以上) ・専任の臨床検査技師(病院勤務経験3年以上) ※医師又は看護師のうち1名は専従であること
※感染制御チームの専従の職員については、抗菌薬適正使用支援チームの業務を行う場合及び感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算に係る届出を行った医療機関に対する助言に係る業務を行う場合には、感染制御チームの業務について専従とみなすことができる |
医療機関間・ 行政等との連携 |
・保健所、地域の医師会と連携し、加算2又は3の医療機関と合同で、年4回以上カンファレンスを実施(このうち1回は、新興感染症等の発生を想定した訓練を実施すること)
・加算2、3及び外来感染対策向上加算の医療機関に対し、必要時に院内感染対策に関する助言を行う体制を有する
・新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者を受け入れる体制を有し、そのことを自治体HPで公開していること
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その他 |
・抗菌薬の適正使用を監視するための体制を有する
・新興感染症の発生時等に、感染症患者を受け入ることを念頭に、汚染区域や清潔区域のゾーニングを行うことができる体制を有する
・令和4年度診療報酬改定前の感染防止対策地域連携加算及び抗菌薬適正使用支援加算の要件を要件とする
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サーベイランスへの参加 | 院内感染対策サーベイランス(JANIS)、感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること |
指導強化加算 |
指導強化加算として、30点を算定する。
※感染制御チームの専従医師又は看護師が、過去1年間に4回以上、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算に係る届出を行った保険医療機関に訪問して院内感染対策に関する助言を行っていること
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感染対策向上加算2
感染対策向上加算2 | |
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点数 | 175点 |
算定要件 | 入院初日 |
施設基準 | 感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること |
届出基準 |
保険医療機関の一般病床の数が300床未満を標準とする (外来感染対策向上加算の届出がないこと) |
感染制御チームの設置 |
以下の構成員からなる感染制御チームを設置 ・専任の常勤医師(感染症対策の経験が3年以上) ・専任の看護師(感染管理の経験5年以上) ・専任の薬剤師(病院勤務経験3年以上又は適切な研修を修了) ・専任の臨床検査技師(病院勤務経験3年以上又は適切な研修を修了) ※そのうち1名が院内感染管理者として配置されていること
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医療機関間・ 行政等との連携 |
・年4回以上、加算1の医療機関が主催するカンファレンスに参加(新興感染症の発生等を想定した訓練については、少なくとも年1回以上参加していること) ※感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回参加し、合わせて年4回以上参加していること ・新興感染症の発生時等の有事の際の対応を想定した地域連携に係る体制について、連携医療機関等とあらかじめ協議されていること
・新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者又は疑い患者を受け入れる体制を有し、そのことを自治体HPで公開していること
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その他 |
・抗菌薬の適正使用を監視するための体制を有する
・新興感染症の発生時等に、感染症患者又は疑い患者を受け入ることを念頭に、汚染区域や清潔区域のゾーニングを行うことができる体制を有する
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サーベイランス強化加算 |
サーベイランス強化加算として5点を算定する。
※院内感染対策サーベイランス(JANIS)、感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること
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連携強化加算 |
連携強化加算として30点を算定する。
※感染対策向上加算2又は3を算定する保険医療機関が、感染対策向上加算1を算定する保険医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること
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感染対策向上加算3
感染対策向上加算3 | |
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点数 | 75点 |
算定要件 | 入院初日+入院期間が90日を超える毎に1回 |
施設基準 | 感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること |
届出基準 |
保険医療機関の一般病床の数が300床未満を標準とする (外来感染対策向上加算の届出がないこと) |
感染制御チームの設置 |
以下の構成員からなる感染制御チームを設置 ・専任の常勤医師(適切な研修の修了が望ましい) ・専任の看護師(適切な研修の修了が望ましい) ※そのうち1名が院内感染管理者として配置されていること
※医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない |
医療機関間・ 行政等との連携 |
・年4回以上、加算1の医療機関が主催するカンファレンスに参加(新興感染症の発生等を想定した訓練については、少なくとも年1回以上参加していること) ※感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回参加し、合わせて年4回以上参加していること ・新興感染症の発生時等の有事の際の対応を想定した地域連携に係る体制について、連携医療機関等とあらかじめ協議されていること
・新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者又は疑い患者を受け入れる体制若しくは発熱患者の診療等を実施する体制を有し、そのことを自治体HPで公開していること
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その他 |
・抗菌薬の適正使用について、加算1の医療機関又は地域の医師会から助言を受けること
・細菌学的検査を外部委託する場合は、「中小病院における薬剤耐性菌アウトブレイク対応ガイダンス」に沿った対応を行っていること
・新興感染症の発生時等に、感染症患者又は疑い患者を受け入ることを念頭に、汚染区域や清潔区域のゾーニングを行うことができる体制若しくは発熱患者の診療を実施することを念頭に、発熱患者の動線を分けることができる体制を有する
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サーベイランス強化加算 |
サーベイランス強化加算として5点を算定する。
※院内感染対策サーベイランス(JANIS)、感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること
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連携強化加算 |
連携強化加算として30点を算定する。
※感染対策向上加算2又は3を算定する保険医療機関が、感染対策向上加算1を算定する保険医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること
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■ 外来感染対策向上加算
外来感染対策向上加算 | |
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点数 | 6点 |
算定要件 | 患者1人の外来診療につき月1回に限り算定 |
施設基準 | 感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関又は地域の医師会と連携していること |
届出基準 | 診療所(感染対策向上加算の届出がないこと) |
感染防止対策部門の設置 |
専任の院内感染管理者(※)を配置していること ※医師、看護師、薬剤師その他の医療有資格者であること。 ※医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない ※感染防止対策の業務指針及び院内感染管理者の具体的な業務内容が整備されていること (手順書の作成・定期的な改訂も含む) ※院内感染管理者により、職員を対象として、少なくとも年2回程度、定期的に院内感染対策に関する研修を行っていること |
医療機関間・ 行政等との連携 |
・年2回以上、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関又は地域の医師会が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加(新興感染症の発生等を想定した訓練については、少なくとも年1回以上参加していること) ※感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回程度参加し、合わせて年2回以上参加していること ・新興感染症の発生時等の有事の際の対応を想定した地域連携に係る体制について、連携医療機関等とあらかじめ協議されていること
・新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて発熱患者の診療等を実施する体制を有し、そのことを自治体HPで公開していること
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その他 |
・抗菌薬の適正使用について、加算1の医療機関又は地域の医師会から助言を受けること ・「抗微生物薬適正使用の手引き」を参考に抗菌薬の適正な使用の推進に資する取組を行う ・細菌学的検査を外部委託する場合は、「中小病院における薬剤耐性菌アウトブレイク対応ガイダンス」に沿った対応を行う ・新興感染症の発生時等に、発熱患者の診療を実施することを念頭に、発熱患者の動線を分けることができる体制を有する
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サーベイランス強化加算 |
サーベイランス強化加算として1点を算定する。
※院内感染対策サーベイランス(JANIS)、感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること
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連携強化加算 |
連携強化加算として3点を算定する。
※感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること
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出典:厚生労働省ホームページ 令和4年度診療報酬改定説明資料等について
リンク先 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352_00008.html